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「腰が痛いと思って病院に行ったら“ヘルニア”って言われた…」
「足がしびれて動きにくいけど、これってヘルニアなの?」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
今回は、腰椎椎間板ヘルニアを中心に、「ヘルニアとは何か」「どんな症状があるのか」「どんな対処法があるのか」を、わかりやすくご紹介します。
ヘルニアとは?
「ヘルニア」とは、本来あるべき場所から体の組織が飛び出してしまう状態のことです。
中でもよく耳にする「椎間板(ついかんばん)ヘルニア」は、背骨の間にあるクッションのような椎間板が飛び出し、神経を圧迫して痛みやしびれを引き起こす病気です。
特に多いのが「腰椎椎間板ヘルニア」で、40代〜60代に多く見られます。
ヘルニアの主な症状
- 腰の重だるさ
- お尻から足にかけてのしびれ・痛み(坐骨神経痛)
- 長く座っていると足が痺れる
- 前かがみになると痛みが強くなる
- 足に力が入りにくくなる(重症の場合)
ヘルニアの原因とは?
「どうしてヘルニアになるの?」「腰に負担をかけてるつもりはないのに…」
そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
椎間板(ついかんばん)ヘルニアは、いくつかの原因や要因が重なって発症します。
以下では、代表的な原因を詳しくご紹介します。
1、 加齢による椎間板の変性(老化)
椎間板とは、背骨(脊椎)の骨と骨の間にあるクッションのような軟骨組織です。
この椎間板は、20代をピークに水分量が減少し、弾力が失われていきます。
これが「椎間板の変性(へんせい)」です。
水分を失った椎間板は柔軟性がなくなり、ちょっとした衝撃や負担でもヒビが入りやすくなります。
すると、その中にある髄核(ずいかく)というゼリー状の物質が外へ飛び出し、周囲の神経を圧迫します。
これが「椎間板ヘルニア」です。
年齢を重ねること自体が、ヘルニアのリスク要因のひとつとなります。
2. 姿勢の悪さや身体の使い方のクセ
日常生活の中で、知らず知らずのうちに椎間板に負担をかけていることがあります。
例えば…
・長時間のデスクワークで猫背になっている
・ソファに深く座り、骨盤が寝ている(腰が丸まている)
・スマホを見るときに頭が前に出ている(ストレートネック)
・片足に体重をかけて立つ・歩く
歪んだ日常動作とは、姿勢が歪む事でおきます。
このような不良姿勢が続くと、椎間板の一部に圧力が集中し、椎間板が変形・破裂するリスクが高くなります。
3. 重い物の持ち上げや急な動作
重たい荷物を持ち上げるときや、急に体をひねったときなど、腰に瞬間的な大きな負担がかかることで、椎間板が破れてヘルニアを起こすことがあります。
特に…
・腰を丸めた状態で持ち上げる
・腰をひねるような動作が加わる
・準備運動なしの急な動き(ゴルフや草むしり など)
こうした動作は、椎間板への衝撃が強くなり、ヘルニアを引き起こす直接的なきっかけになります。
4. 筋力の低下・運動不足
腹筋や背筋など、腰を支えるインナーマッスル(体幹)が弱くなると、椎間板や骨にかかる負担が増します。
特に、加齢や運動不足により筋力が落ちている方は、ヘルニアのリスクが高まります。
また、筋力が弱まることで姿勢も崩れやすくなり、「姿勢の悪さ」と「筋力の低下」が悪循環になることも。
5. 遺伝や体質
実は、椎間板ヘルニアには遺伝的な要因もあるとされています。
親や兄弟にヘルニア経験者がいる人は、椎間板が弱く変性しやすい体質である可能性があります。
もちろん、遺伝だけでなく生活習慣の影響も大きいため、体質+姿勢や生活の積み重ねが発症のカギを握ります。
6. 肥満・体重増加
体重が増えると、腰椎にかかる負担も増加します。
特に腹部に脂肪がついて姿勢が悪くなると、椎間板への圧力がより強くなります。
✅ 無理なダイエットは必要ありませんが、適度な体重管理はヘルニア予防につながります。
7. 喫煙
あまり知られていませんが、喫煙は椎間板の老化を早める原因になります。
ニコチンにより血流が悪化し、椎間板への栄養供給が低下して、変性が進みやすくなるのです。
✅ もし喫煙習慣がある方は、これを機に見直してみるのも◎。
まとめ ヘルニアの原因は「日常生活の中にある」
椎間板ヘルニアの原因は一つではありません。
加齢による椎間板の変性だけでなく、姿勢の悪さ、筋力低下、日々の身体の使い方や生活習慣の積み重ねなど、さまざまな要因が複雑に絡み合って発症します。
何よりも大切なのは、
「もしかしたら、自分の生活の中にヘルニアを引き起こす原因があるのでは?」
と気づくことです。
当院では、姿勢の歪みを整え、正しい姿勢を維持できるようにインナーマッスルを強化し、さらに再発を防ぐための生活習慣の見直しやセルフケアのサポートまで丁寧に行っております。
腰痛やしびれでお悩みの方、
「この痛みと一生付き合うしかない」とあきらめる前に、ぜひ一度ご相談ください。
根本原因にアプローチすることで、椎間板ヘルニアの改善は十分に目指せます。
私たちと一緒に、痛みのない快適な毎日を取り戻しましょう。